録音された音源を聴き、特定の楽器または楽曲全体をそのまま忠実に楽譜に起こしていく音楽的作業が「採譜」です。耳で聴いて音楽をコピーすることから、一般には「耳コピー」などと呼ばれることもあり、例えば、ピアノやギター、サックスなどのアドリブを忠実に楽譜に起こしたり、オケ全体をそれぞれの楽器ごとにコピーしてスコア化したりする作業のことをいいます。
演奏に埋もれて聴き取りにくいことも多々ありますが、採譜者の演奏経験や音楽的知識、そしてそれらを基にした豊かな想像力がそれをカバーし、緻密で正確な楽譜を起こしていきます。
楽曲のメロディーやイメージをもとに、楽器の特性や演奏編成、キーなどを考慮して音楽として再編成・改変する音楽的な作業を「編曲(アレンジ)」といいます。具体的には、バンド演奏曲をピアノ1台、ギター1本だけで演奏できるようにすることや、大編成オーケストラ曲を管楽器だけのアンサンブルに書き換えたり、コード(内声)をいじってジャズ風に改変したりすることです。また、歌メロに伴奏をつけることや、初級者向けに簡素化したり、逆に上級者向けに高度なテクニックを交えたりすることも編曲です。
色彩豊かな編曲には、多才な音楽センスが身についていると同時に、アイデアの引き出しを豊富に持ち合わせているアレンジャーがなくてはならない存在となっています。
ご依頼の内容やジャンルに合わせて、案件ごとに適任なコピーストまたはアレンジャーを選出し、採譜・編曲作業に当たります。それぞれがその道に精通し多くの出版楽譜を手がけてきたスペシャリストであり、お客さまのご依頼内容に沿って音楽を楽譜として書き上げていきます。
最もポピュラーなピアノやギターをはじめ、ベース、ドラムス、サックス、オーケストラ系の管楽器・弦楽器・打楽器、リコーダー、ウクレレ、オルガン、ヴォーカル、コーラスなど、一般に浸透しているあらゆる楽器を網羅。クラシック、ポピュラー、ロック、ジャズ、童謡、演歌などの音楽ジャンルや、ソロ、弾き語り、バンド、大小編成などの演奏形態を問わず適切に対応します。
単に楽譜を起こすだけにとどまらず、楽曲解説や演奏アドバイス、教則的な記事などの文字原稿も一括でおまかせいただけます。コピースト&アレンジャー、楽譜浄書、DTPが連携することにより、楽譜集、教則本などの制作で一貫した進行が可能です。
採譜や編曲、楽譜浄書によって生まれた楽譜を基にした参考演奏、マイナスワン演奏、カラオケ音源などの制作もおまかせください。打ち込みによるパソコン上でのレコーディング→編集を経て、CD化やネット配信に最適なAIFF、WAV、またはMP3などの音声ファイルでお納めいたします。また、ピアノなどの特定の楽器の場合は、実演奏の録音も可能です。
参考音源やマイナスワン音源を付属させたり公開することで、単なる二次元の楽譜を「見える化」し、付加価値を高めるのに絶大な効果をもたらすはずです。
弊社では決して大掛かりで高価なレコーディングシステムを使用してはいませんが、可能な限りクオリティーを重視し、コストパフォーマンスのよい音源のスピーディーな提供を心がけています。